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ルームランナー vs 外でのランニング、その違いなども

ルームランナー(ランニングマシン)を使って走るのと、外でランニングするのとどう違うのでしょうか?

効果はどうなのか?今回は、それぞれの利点と欠点などなどを比較してみたいと思います。

消費カロリー

まず消費カロリーの違いですが、ルームランナーの消費カロリー一覧表でご紹介した表をもう一度見てみたいと思います。

運動の種類
体重/消費カロリー
ルームランナー(傾斜なし)
体重
50キロ
体重
60キロ
体重
70キロ

ジョギング(ゆっくり)(時速6.4km)

199 239 279
ジョギング程度(時速9.6km) 503 604 705
ランニング程度(時速12km) 578 694 810
       
ルームランナー(傾斜5%)
体重
50キロ
体重
60キロ
体重
70キロ

ジョギング(ゆっくり)(時速6.4km)

334 401 467
ジョギング程度(時速9.6km) 608 730 852
ランニング程度(時速12km) 698 838 977
       
ルームランナー(傾斜10%)
体重
50キロ
体重
60キロ
体重
70キロ

ジョギング(ゆっくり)(時速6.4km)

473 568 663
ジョギング程度(時速9.6km) 708 850 991
ランニング程度(時速12km) 818 981 1145
 
ランニング 体重
50キロ
体重
60キロ
体重
70キロ
ジョギング(時速9.6km) 420 510 600
ランニング(時速12km) 590 720 840

 

表を比べてみると、傾斜がない状態ではルームランナーの方が消費カロリーは少ないことがわかります。ただ、傾斜を5%つけた状態にするとルームランナーの方が消費カロリーが増えます。

ですから、もしダイエット目的ということであれば、傾斜のないルームランナーで走るよりは外で走った方が少し効果があがりますが、傾斜をつけるとルームランナーの方が効率的に痩せるという計算になります。

走ることについて、違いはあるのか?

さて、ここからは走ることそのものが目的という視点で見てゆきたいと思います。

1.走行面が動くルームランナー(ランニングマシン)

外で走ることとルームランナーで走ることの違いですが、まず、外で走る時は自分から足を前に踏みだして走ってゆくのに対して、ルームランナーでは走行面が動きます。(それがマラソンなどのトレーニングに適しているかどうかは後程書きます)

後程詳しくご紹介しますが、走行面が動くルームランナーはそのまま走っているだけだと、下り坂を走っているような形に近いと指摘する専門家もいます。

先程の表にもありましたが、カロリー消費に違いが出てくる1つの理由はその違いでもあると思います。

一方、走行面が動くルームランナーに対して、外でのランニングの方が足への負荷が多めにかかります。

2.風と空気抵抗

外で走ることとルームランナーで走ることのもう一つの大きな違いは風と空気抵抗です。

風、向かい風や横からの風によって影響を大きく受けます。また、無風であっても、前に進むことで、感じられないほどかも知れませんが、空気抵抗も受けます。

それはわずかなものであっても、長時間に渡って走ることで少なからず影響を受けます。

ルームランナーはそういったことがほぼないので、やはり走りやすく、体への負荷も外でのランニングに比べると少なくなります。

3.走行面の違い

外で走る場合はアスファルトや芝、土など地面の硬さによって膝などへの負担も変わってくるのに対して、ルームランナーは衝撃吸収機能がついたモデルであれば(ルームランナーで膝を痛める原因と走行面、衝撃吸収機能参照)、膝への負担は少なくて済みます。

外で走る場合は凹凸があるのに対して、ルームランナーは凹凸はありません。

地面にはわかりやすい凹凸もあれば、あまり感じてはいないけど微妙な凹凸がある場合もありますが、そういった凹凸の上を走ることでより足には負荷がかかります。

マラソンのトレーニングにはなるか?

こうやって見てみると、外でのランニングの方が体への負荷は強いのがよくわかります。そういう意味でも外で走る方が、トレーニングとしては効果が上がるように思います。

マラソンのトレーニングとして・・・ルームランナーで走ることは効果があるのか、ないのか?ということについてもここで少し考えてみたいと思います。

ルームランナーでは長い距離走れたのに、外で走ろうとしたら、それほど走れなかった・・・中にはそんな方もいらっしゃるようです。

それは先ほど挙げた負荷の違いから来ているのかも・・知れません。

ただ、ルームランナーの使い方にコツがありまして、外でのランニングと同等の負荷をかけて走ることも、実はできます。それについては少し後に具体的な方法も含めてご紹介したいと思います。

私自身、ルームランナーで走ることと、それから外で走ることをその時々で使い分けていますが、何もしなければ、ルームランナーの方が楽に、長い時間走れます。

さて、マラソンのトレーニングとして・・・ということですが、やはり実践の形式で走る、つまり、外で走る方がトレーニングとしては効果が高いと思いますし、やはり本番の形で練習することのメリットは大きいと思います。

ある専門家の方が、本格的に走っている方(でランニングコースなど走る場所が確保できている方)はルームランナーを使うことは少なく、皆、外で走る方を好むと教えてくださいましたが、そうなのかも知れません。

ただ、市民ランナーとしてマラソンを走っている方でも、日頃は外ではなくて、ルームランナーで走っているという方もいらっしゃいますし、そういった方も問題なく、マラソンを走れていたり、ルームランナーを使いながらタイムを伸ばしている方もいらっしゃいます。

そういう意味ではルームランナーはマラソンのトレーニングにもなるのかも知れません。

ただ、本格的に走っている方、より実践的なトレーニングを求めている方の場合は、外でのトレーニングの方がよいのかも知れません。

当サイトではあくまでも、走ることや運動することを楽しむということをテーマにしておりますが、そういう視点で見た場合、ルームランナーで走ることも沢山のメリットがあります。

膝の痛みが出にくいルームランナー

外で走ることはトレーニングとしては負荷が高まり、よいのですが、ただ、その反面、アスファルトやコンクリートなどの硬い地面を走ると足に負担がかかりすぎて怪我の原因になることもあります。

ルームランナー(ランニングマシン)の5つの選び方とは?でもご紹介しましたが、ルームランナーの中には衝撃吸収機能がついたモデルもあります。

こういったモデルで走ることで足、特に膝への負担を大きく減らすことができますので、怪我の予防にもつながります。

特に走ることを趣味にしている方は、私を含めて、膝を痛めやすく、それで走ることをやめてしまう方も大勢いらっしゃいます・・

私自身、アスファルトの上でのランニングで膝裏の外側を痛めた原因と治すためにやったことでも書かせていただきましたが、アスファルトの上を走ったことで膝を痛めた経験があります・・

そんなランナーにとって辛い膝の怪我を予防するという意味ではルームランナーはとても効果的だと思いますし、それもルームランナーの大きな魅力の1つではないかなと、思います。

また、外でのランニングは凹凸がある場所を走ることもありますし、時には人をよけたり、または信号待ちをしたり・・・そんなことで、これは私自身がそうでしたが、どちらか片方の足に負荷がかかり過ぎてしまったり、筋力のバランスが悪くなることもあって、それが原因で膝を痛めてしまうこともあります。

それに比べて、ルームランナーはそういったことがないので、一定のペースでフォームを崩さず走ることができるため、バランスよく走るために使う筋力を鍛えることができるということも私はとても大きなメリットのように思います。

外で走るのと同程度の負荷でルームランナーを使うには?

これまで見てきた通り、基本的には外でランニングすることに対して、ルームランナーで走ることは負荷が少ない・・・という特徴があります。

トレーニングの効果を高めるという意味では外のランニングの方が有利なわけですが、あることをすると、ルームランナーでも外でのランニングと同等の運動効果を得ることができます。

そのために何をするかというと、傾斜の機能を使います

当サイトでもおすすめしているジョンソンのルームランナー(トレッドミル)(おすすめのルームランナーのページをご覧ください)を扱っているアローエイト社によると傾斜0%だと外では下りの道を走っているような形になるそうです。

そのため、傾斜なしだと負荷もとても軽くなります。

そこで外で走るのと同等の効果を得るためには傾斜を少なくとも3%つけることをおすすめするそうです。

傾斜3%というと、走っている分にはそれほどわかりませんが、運動の効果という意味では外で走っているのと同じなのだそうです。

ルームランナーを使用する場合はこういった傾斜機能も利用するとトレーニング効果がアップします。

楽しさについて

ルームランナーの利点と欠点、飽きたりしないか?でもご紹介しましたが、外で走るのとルームランナーで走ることの大きな違いの1つはやはり景色ではないかと思います。

外で走ると季節を感じられたり、風を感じながら走れたりすることができます。私も外で走るのはとても好きです。特に風を感じながら走れるのはやっぱり楽しいです。

ただ、だからといってルームランナーは楽しくないかというと、私の場合は違いました。

最初は同じ場所で走るなんて・・・と思っていましたが、実際に走ってみるとこれが楽しかったのです。

もともと走るのが楽しいというのもありました。それに加えてルームランナーが気に入った理由は:

1.足に優しい(長年走ることを楽しむにはひざに優しい方がいいと思った)
2.ペースやスピードが数字で確認できてそれがモチベーションになった
3.外で走ることに比べ、信号待ちもなければ人をよける必要もなく走ることそのものに没頭できた

外だとどうしても、ランニング用のコースで走らない限り、信号待ちがあったり、自転車や歩行者に気を配る必要もあって、走ることだけに没頭できない状況になることもあります。

勿論、自動車などにも気を付けなければなりません。

でも走っていて楽しい時ってやっぱり「無」になって、ただ走っている時、走ることそれだけに没頭している時だったりします。

それを純粋に楽しむにはルームランナーは向いているのかなと私は思いました。

ただ、外で走ることも私は好きです。もしランニングコースが近くにあるならそこで走らない手はないと思いますし、できることなら、日によって使い分けるのが本当はベストなのかも知れません。

贅沢かも知れませんが・・・雨の日や時間がない時、走ることだけに没頭したい時などはルームランナー、風を感じたり景色を楽しみながら走りたい時は外・・・という風に。